うーん、驚きです。まぁ年齢的には25歳ということで、まずまず長生きかと思いますが、骨折で死んだとどのニュースでも書かれてますので、おそらくは安楽死処分なんでしょうね。
 オグリの活躍していた時期というのはオレがちょうど競馬に興味を持ち始めたころで、あの世界レコードのジャパンカップや快勝した安田記念など、リアルタイムに見ていました。もちろん奇跡の復活の有馬記念もです。
 オグリはやっぱり、ドラマがありましたね。地方の野武士が中央に殴りこみをかけてきたといった見方もありましたし、馬主交代とか騎手にまつわるエピソードとか、マイルCSとJCの連闘に代表されるローテーションの是非とか、とにかく挙げればキリがないほどで、そのどれもがいまだに記憶に残っています。(もちろん後から物語的に本などで得たものも多いので、余計に残ってるのですが。)
 人気があったから周辺のドラマも生まれていったのだと思いますが、なによりオグリの出走したレースは面白いものが多かったですね。先に挙げたJCと安田記念はもちろんですが、イナリワンらと競った毎日王冠も名勝負でしょうね。復活で有名な最後の有馬記念は、レースとしては平凡なので個人的にはそれほどでもないです。
 オグリのすごいところは、卓越したスピードはもちろんですが、決定的なのは闘争心ですね。闘争心だけはオグリ以降の競馬をみても、まず比肩する存在はいないといって良いのではないでしょうか。
 オグリは本質的にはマイラーで適距離は2000mまでだと思っていますが、それでも2400mのJCで名勝負を演じられたのは、まさに闘争心によるものだと思っています。2500mの有馬記念も2度勝っていますが、JCと比べるとレベルの差は断然です。
 闘争心が重要なタイプなだけに、引退する年の秋2戦が凡走だったのは納得できます。
 血統的には評価が低い馬で、種牡馬として後継を生むことができなかったのは残念ではありますが、あの沢山のレース映像はいつまでも残りますので、時折そのドラマを思い起こすことができるのはこの上ない楽しみとして残っていくと思います。