Category: BOOK


押切 もえ「モデル失格 -幸せになるためのアティチュード-」:★★

 いわゆる軽いタレント本で、恋やら愛やら夢やらをつらつらと書きつづったしょうもない本かと思っていましたが、まずモデルとしての自分の否定から書かれ、彼女の失敗や事故などの挫折とそこからのリスタートが細かく書かれており、単なるタレント本とは毛色が違いました。
 とはいえ、基本的には彼女のファンが読んで喜ぶような人生のアドバイス的なものであり、その点では読後感はイマイチでした。

別冊宝島編集部「フーゾクの歩き方」:★★

 結構各タイプ別に詳細が記されていて、面白かったです。ただ、出会い系の項はいらなかったような。
 最近は読まなくなりましたが、「裏モノJAPAN」とかの雑誌を読む下地としても、いいかもしれないですね。

早乙女 智子「女のからだQ&A」:★★

 下世話なネタが中心の本かと思いきや、結構真面目な内容でした。決してエロ本じゃなくて、性の入門解説書といったところですね。
 アラサーのオレが読む本じゃないようにも思いますが、再勉強という意味も含め、面白かったです。
 真面目に性を取り扱いつつも、快楽ベースのセックスを全否定するわけではないスタンスは、現実的で好感が持てました。

別冊宝島編集部「日本の「黒幕」200人」:★★

 政治家や財界人などのオモテの顔を持つものから、フィクサーやヤクザ、総会屋などウラの住人まで、著名なメンツが扱われています。
 その人物の詳細は記されず、一つか二つのエピソードが紹介される形式であり、カタログ的な構成。
 まぁ、まずまず楽しめました。特に、この本から派生してどうのこうのはありません。

鶴木 遵「新編・調教師伊藤雄二の確かな目 警鐘」:★★

 名伯楽・伊藤雄二元調教師への取材をまとめたもの。元は、雑誌連載のようです。
 まぁ面白く読めましたけど、残る物はあまり無い感じですね。書き下ろしでしっかり練られたものではなくて、雑誌連載のまとめだから仕方ないのかも。
 成績優秀な調教師と、いつまでたっても成績が上がってこない調教師の違いがどこにあるのか…そのあたりは何となくわかったような気はします。

山田 淳一「日本史のおさらい」:★★

 日本史は好きなんですが、戦国時代や幕末などに知識が偏っており、中学レベルの日本史を通して把握しておきたいなと思い、読んでみました。
 特に難しい部分はなく、まさに中学レベル。いや、中学の教科書と比較しても、易しいような。ただ、切り口がやや独特で、新鮮に読めた部分もありました。また、近年の研究によってオレの中学当時と解釈が異なっている部分などもあり、飽きずに読めました。

鉄道技術研究会「図解雑学 よくわかる鉄道のしくみ」:★★

 オレは、いわゆる鉄ヲタではないです。小旅行するにも電車よりクルマの方が好きですし、写真は趣味だけど鉄道写真にはそれほど惹かれないですし。ガキの頃はケイブンシャの大百科シリーズとかで、結構鉄道に関する本を読んでいましたが、継続しての趣味にはなりませんでした。
 ですが、時刻表と路線図は大好きで、たまに購入して眺めています。地図を見るのと同じ楽しみかも。
 んでまぁ、最近出張で新幹線を使うことなどもちょいちょいあったりして、久々に電車への熱が軽くですが生じてきて、入門本的なのを読んでみるかなと思った次第です。
 本書の感想としては、ネタはそれなりに揃えられており、知識がなくても何となく理解できるよう構成されており、楽しく読めました。
 ただ、体系的に書かれた本当の意味での入門書では無いので、やや消化不足でもあります。まぁ図解雑学シリーズに、そういった期待をするのが筋違いとも言えますが…。

田中 長徳「カメラに訊け!―知的に遊ぶ写真生活」:★

 結局ライカの良さをつらつらと語る本というか、要はブランドカメラの必要性やそれがもたらすものをこれでもかと紹介している本です。
 まぁ同好の方にはたまらなく楽しい本かと思いますが、オレにはそこまで懐古主義やブランドカメラ主義はないですから、こういう趣味の人も結構いるのかなぁ程度の感想でした。
 ただしセンテンスのセンスや時折ズバっとくる主張は悪くなく、それなりに読めた部分もあります。
 一点共感できる部分があるとすれば、ニコンやキヤノンのフラグシップ機でも有していない最高のファインダー性能を持つ我がα900の個性というのは、確かに親愛すべきものであり、それがオレにとってのブランドカメラになるということですね。
 当たり前のことといえばそれまでなんですが、カメラというものが非常に高価だった頃から写真をやっている人達からすれば、今の大衆消費材としてのカメラ、つまり愛着を持ちづらいカメラの存在というのは、生理的に違和感があるのかも知れませんね。

柳沢 保正『へそまがり写真術』:★

 正直、かなりつまらなかったです。タイトルにある「写真術」的な内容はほとんど無くて、大部分はクラシックカメラについての話。
 全体を通しての主張とかは無く、エッセイ的な内容・構成。だけれども、一つ一つのエピソードは薄く、また面白みも特に無く。よくこれで出せたなぁと思わざるをえません。

大久保 幸夫「30代未婚男」:★

 題名的にはまさにオレのような男のことなんですが、内容的には主旨なり主題がちょっと不明確かなぁと思いました。
 著者3名のうち2名がリクルートの研究員ということで市場動向調査的な分析記事をメインとして、そこから結婚すべきという啓蒙と結婚に向けての簡単なアドバイスに触れるという感じです。
 ただまぁ中途半端な感じがして、特に参考になった部分はなく。記事自体は悪くないので範囲を狭めて内容を濃くしたほうが良かったのではと思います。