結局ライカの良さをつらつらと語る本というか、要はブランドカメラの必要性やそれがもたらすものをこれでもかと紹介している本です。
 まぁ同好の方にはたまらなく楽しい本かと思いますが、オレにはそこまで懐古主義やブランドカメラ主義はないですから、こういう趣味の人も結構いるのかなぁ程度の感想でした。
 ただしセンテンスのセンスや時折ズバっとくる主張は悪くなく、それなりに読めた部分もあります。
 一点共感できる部分があるとすれば、ニコンやキヤノンのフラグシップ機でも有していない最高のファインダー性能を持つ我がα900の個性というのは、確かに親愛すべきものであり、それがオレにとってのブランドカメラになるということですね。
 当たり前のことといえばそれまでなんですが、カメラというものが非常に高価だった頃から写真をやっている人達からすれば、今の大衆消費材としてのカメラ、つまり愛着を持ちづらいカメラの存在というのは、生理的に違和感があるのかも知れませんね。

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