テーブルを使ってみます。3月の読書メモです。














































































1 グリコ・森永事件 朝日新聞大阪社会部
新風舎 文庫 ★★
2 グリコ・森永事件―最重要参考人M 宮崎 学 大谷 昭宏 幻冬舎 文庫 ★★★
3 読書力 斎藤 孝
岩波書店 新書 ★★
4 闇に消えた怪人―グリコ・森永事件の真相 一橋 文哉
新潮社 文庫 ★★
5 ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論 立花 隆
文藝春秋 文庫 ★★
6 「勝負脳」を鍛える 谷川 浩司 古田 敦也 PHP研究所 文庫 ★★
7 点と線 松本 清張
新潮社 文庫 ★★
8 新書百冊 坪内 祐三
新潮社 新書



 珍しく読書にあてた時間の多かった月となりました。


 1は筆者の推理などは全く無く、あくまで新聞記者側からみた事件の推移が中心。事件の基本的な知識として、抑えておいて損は無いと思います。

 ただし割と淡々と書かれているので中盤までは読んでいて眠くなるような部分が多く、読了まで時間を要しました。が、中盤からは実際の事件が動いたこともあり、一気に読めました。


 2は例の「キツネ目の男」と目された宮崎学とジャーナリスト大谷氏の共著。著者二人の共通している部分、わかれる部分が明確で、共著というのがよく活かされているなと思いました。

 ちなみに4の方が先に書かれた本であるので、読書の順番としては4のあとに2の方が流れがわかりやすいかも。


 3はグリコ事件本の合間に読んだ本。ここまで大々的かつ明確に読書を肯定し読書がもたらすメリットを挙げられると、読んでいるこちらにとって非常に励みになります。文庫100冊・新書50冊が読書力基礎の目安というのは、実現可能なものであり、今からでも遅くないかなと思ったり。


 4は推理中心の内容で、非常に読み応えがありました。ただ、少ししつこい部分もあり、途中からお腹一杯になりつつ読んでました。それだけ事件の闇が深く大きいということでしょうか。

 ちなみにこの著者は毎日新聞系の記者ということらしいですが、詳細は謎とか…。


 5は昔の講演とか連載が殆どで、書き下ろしの部分は極端に少なく、また文庫化の前の単行本発売から既に10年以上経っている為、挙げている本などが古くなっている難点はありますが、独特な読書術・勉強術は面白く、一読しておいて損はないと思います。例を挙げると、

 「この一冊」という読み方はするべきじゃないと思っててね。何かに興味を持ったら、関連の本は10冊は読むべきなんです。「一番いい一冊はどれか」なんて考えないで、本屋に行って、関心がある分野の棚に置いてある本は片っ端から手にとってみて、とりあえず10冊買って帰る。その中にはもちろん「読まない方がよかった」という本もあるでしょう。つまらないとか難しすぎるとか、著者との相性というものもあるからね。ただ10冊の中には「アッ、なるほど」という本が必ずあるものなんです。一冊、二冊という読み方をしてちゃダメですね。

 「本との出会い」というのはそういうものなんじゃないかな。

要は本に関してはケチケチするなと。


 6は対論集ということで読みやすく、半日で読了。二人とも個人的に好きなので、興味深く読めました。PHP文庫らしくビジネスマン向けに編集されていますが、それでも第一線で活躍する二人が披露するエピソードは読んでいて面白く、また貴重なものもありました。

 ただ、文庫本題名の「勝負脳を鍛える」というのは、少し内容にそぐわないような…。これなら原題の方が良かったのでは。


 7はオレにとって初めての清張作品。代表作ということで読んでみましたが、面白かったです。ただ、読後感はあっさりでしたが。当時と今では時代背景がだいぶ違うので、そこをおさえて読む必要がありましたが、それはさほど苦ではありませんでした。


 8は実は完読しておらず、途中からパラ読みでした。筆者が学生時代に読んできた新書の読書自伝なのですが、イマイチ読んでて面白くなかったので途中から飛ばし読みしてました。今の新書ブームとは異なる、本来学術的・専門的だった新書の頃の話なわけですが、もう少し書き方あったんじゃないかな…。

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