いわゆる倉本聰ドラマをちゃんと観るのはこれが初めてだったりします。
 あまり激しい展開や派手な演出はなく、北海道のゆったりとした時間の流れのなかで、父と息子の関係が描かれています。
 連ドラでありますが、ネタを引っ張って来週というつくりではなく、基本的に一話完結。毎週エピソードを消化しつつ、大筋のストーリーが進んでいく感じです。
 んまぁ、文句無いドラマです。完全に雰囲気にやられてしまいました。何気ない喫茶店での常連客とマスターという絵面が、客に豆をひかせるというのと相まって、成立してしまうというのは完全に舞台設定と演出の勝利でしょう。
 非常にどうでもいいことですが、寺尾聰はもう少しスマートさがあるのかなと思っていましたが、案外どこにでもいそうなオヤジという感じで、意外でした。
 長澤まさみは役がヒステリックなのか地がヒステリックなのかわかりませんが、声を張り上げた時の不快さは凄いですね。というかこの役、馬鹿すぎじゃないですかね。
 ★★★。
 視聴率は15%前後だったようですが、それは恐らく仕掛けの問題であって、中身そのものは20%オーバーしていてもおかしくない出来だったろうと思います。

« »