現在使っているD300と前に使っていたD80、どちらも1000万画素を越える機種になりますが、PCで等倍で表示させて画像チェックしていると、主にポートレートにおいてピントがズレているものが多いことに気付きます。高画素化に伴い、こういった細部が気になってきますね。
 ポートレートはカメラを縦にして撮る事が多いのですが、縦位置で撮ったものと横位置で撮ったもののピントを見比べると、縦位置の方が圧倒的にピントがズレている(=ジャスピンではない)ものが多い傾向にあります。
 レンズの前ピン・後ピンという要素もあるにはありますが、どうもボディのAF機能によるところが大きいのではないかと感じています。
 
 D300の場合、AFのセンサーは中央付近はクロスセンサですが、周辺はラインセンサになるようです。クロスは縦と横、ラインは縦方向のみになります。
 ボディを縦位置にするとラインセンサの方向は横方向になるわけですが、これがどうもポートレートにおけるモデルの目にあわせるAF操作との相性が良くないんではないかと。
 コサイン誤差を避ける為になるべく構図にあわせてAFポイントを選択していますが、なかなか中央のクロスセンサのポイントに合わせられる構図は少なく、多くが周辺のラインセンサのポイントに合わせる操作をしています。以下想像になりますが、人間の目のあたりというのは、横のラインよりも縦のラインの方が測距しやすいのではないかと。
 
 まぁ単純に考えて、クロスセンサの方が精度は高いわけですから、なるべくラインセンサのポイントは使わずに、クロスのポイントで合焦させてそこから振って撮る方がいいのかも知れません。要は、コサイン誤差を恐れずにやってみるか、ということです。多分その方が、ピンボケ率が減るような気がするんですよね。
 ちなみに横位置での写真の方がピンボケ率が低いのは、多分横位置の方がクロスセンサを使っている率が高いから、という気がします。
 以上の傾向は、主にズームレンズに現れているもので、50mm/1.8の単焦点では殆ど気になっていません。使用場所や使用用途が違うので一概には言えませんが、このあたりのが単焦点とズームの差なのかも知れませんね。

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